
PayPal出身の起業家といえば、LinkedInのReid Hoffman氏やYelp!のJeremy Stoppelman氏などが有名だろう。
他にもYouTubeやYammerなど数えきれないほどの起業家が生まれ、彼らはPayPal Mafia(ペイパルマフィア)と呼ばれている。
そしてFintechの分野においてもPayPal MafiaであるMax Levchin氏による会社が注目を集めている。
それがオンラインで月賦ローンを組むことができるAffirmだ。
Affirmを使うことで独自の分割決済をすることができる。
クレジットカードの審査やローンの審査のように長いこと待たされることなく、また今まで与信が低くローンを組めなかった人でもAffirmでローンを組むことができる。
登録のステップも明瞭だ。
はじめに氏名や電話番号、生年月日、社会保障番号を入力する。
出典:Affirm
その後にVoIPによる認証が完了すればもう口座を解説することができる。
例えば3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月とどれくらいの期間でローンを組むか選択をすることができる。
サイト上のデモにあるのは、$1000のソファを買いたい場合、月$344.51を3ヶ月とするか、$176,52を6ヶ月分支払うか、$92.63を12ヶ月支払うか選ぶことができるといった具合だ。
ビジネスモデルとしてはECサイトと提携し、Affirmボタンと呼ばれるボタンからAffirmを経由しローンを組むことができる。
ローンはCross River Bank銀行と組むことになり、Affirmはその仲介をしている。
代表的なECサイトとしてはShopifyが挙げられる。
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これだけ聞くとただの分割と変わらないのでは?と思う方もいるかもしれないが、Affirmが優れているのはここだけではない。
リアルタイムの審査
Affirmではリアルタイム審査を実施している。
つまり、与信スコアから数日間の融資結果を待ち、その後は特に審査がない通常の融資と異なり、常に与信スコアを見る仕組みなのだ。
その為、その人の与信に関わるビッグデータを集め解析することで正確な与信スコアを出すようにしている。
そのため、今まであまりローンを組めなかった層も、このAffirmのアルゴリズムにより組めるケースが多くあるとのことだった。
2014年には4,500万ドル、2015年にはシリーズBとして2億7千5百万ドルの資金調達を行っており、ますますの成長を見せるAffirm。
日本でも今年あたりから融資、与信系プレイヤーが出てくるのではないかと噂されている。
その際に肝になるのは、「いかにビッグデータから今までと異なる正確な与信スコアを出せるか」だろう。