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【マネーフォワード】瀧氏が構想するFintechが実現する未来とは

会計士、税理士たちに潜んでいたニーズ

PFMサービスを提供する同社が、なぜ会計サービスを開始したのか。
瀧氏の答えは、こうだ。

”ユーザから、求められたからです。”

MoneyForwardのPFMサービスを利用する人々の中には、事業主がいた。
そこに見える家計簿がある、データがある
となれば、それを税理士に渡すことができれば、それほど楽なことはないー…

個人事業主レベルであれば、MoneyForwardのPFMが
十分に、事業のB/S(貸借対照表)、P/L(損益計算書)の代わりとなることに気がついた。

当初のサービス名は、MoneyForward for business
既に会計サービス系スタートアップも台頭を始めていた。

MoneyForwardが注目したのは、なんと一般ユーザではなく税理士だった。
会計には、単式簿記と複式簿記という種類が存在する。
MoneyForwardでは、税理士が使いやすい複式簿記ベースで開発を進めた。

チャネルはSaaS(Software as a service)であろうと、ブラウザであろうと、なんでも良かった。

”会計業界において、サービスの質というのは
いかに早く作業が終わらせられるか、にあるんです。
会計士や税理士というのは、作業が終わらない限り家には帰れない。”

士業資格取得者の平均年齢が60歳を超えるという会計業界。
ここを変えていくのは、毎年この業界に入ってくる、若干名の若手たち。
彼らにいかにITを駆使し、エバンジェリストとなってもらうか。

”一般ユーザからも様々なニーズが寄せられていましたが、
MoneyForwardが影響を与えることができるのは
税理士や会計士の方がはるかに大きかったんです。
なので、彼らのニーズに応えることを優先しました。”

例えば領収書や請求書の発行機能。
会計サービスはあまり使わなくても、ここへのニーズは非常に強かった。
ユーザヒアリングを重ねると、毎月行われる処理こそITと親和性が高いことがわかった。
面倒な郵送も、オンラインで、いつでも、どこでも。

”最近では、請求書に連動する会計サービスをリリースしました。
これで、会計・経理部門の作業がかなり自動化されることになります。
従来、ベテランに依存してきた属人性の解消にもなります。”

面倒なことをなくすために、人はお金を払う価値を見出す。
まさに、ここを掴んだのだ。

とはいえ、ただえさえ複雑な会計事務をシステム化するのは、正直苦行に近い行為だった。
これを実装に導いたのは、公認会計士の資格を持ちながら、Ruby on Railsを操るという谷口氏。
彼がMoneyForwardの人材募集に応募した理由は、
なんと、自宅から近かったからだという。

”当社の近くに、Zaimさんのオフィスもあったんですよ。
危なかった。彼が来てくれて、本当に良かった(笑)。”

MoneyForwardが描く、次の一手

既に国内の主要金融機関をカバー。
また、MFクラウド経費精算というサービスもリリース。

帳簿に載せたい項目と、載せたくない項目を取捨選択できる機能だ。
エクセルでのデータの取り扱いもできるようにし、
大手でも導入しやすい体制を整える。

”当初から、プラットフォームであることを意識していました。
また、強烈なメインコンテンツが複数誕生することで、
業界そのものが育って欲しいという思いもありました。”

初期で構想してきたラインナップは、ほぼ手がけることができた。
さらにバリューを拡大させるのであれば、
次の一手は、資産運用アドバイスになるかもしれない。

近年、人工知能や機械学習分野のおける技術革新も相まって、
台頭が始まっているロボアドバイザリーサービス。
個人の資産状況や性格などに合わせて、
最適なアロケーション(資産配分)をしてくれるサービスだ。

長期的な視野に立ち、日経225などのインデックスに連動するETF(上場投資信託)の
運用をアドバイスするサービスなどが出てきている。

”金融に馴染みのない人の場合、
そもそも、どの商品が自身の身の丈に合っているかを判断することが難しい。
MoneyForwardは、各自の資産情報を持っている。
ここから、最適な運用アドバイスをしていくという可能性はあるでしょう。”

Fintechが実現する未来

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最後に、今後描く未来の姿について、伺った。

”僕が目指すのは、「可視化」から「自動化」への移行です。”

人は、不思議なほどルーティン(習慣)を繰り返す。
そして、その時々の気分によって、望ましくないことをしてしまったりする。

”例えば、ダイエット中なのに、ついつい
帰り道のコンビニでビールを買ってしまったりしますよね。
これを、ビールを買わずにおけば、健康にも節約にもいいよ、といった
アラートを出すとか、そういうことを考えたりします。”

また、そもそも、買い物にいくという概念をなくすことも考える。
なくなった生活消耗品は、家に届くというフローにしてしまうのだ。
システム側から、購入状況を分析して発注をかける。

Fintechが叶える未来は、無限だ。
お金というものを意識しない日が、やがて来るのかもしれない。
今存在する当たり前が、当たり前でなくなる日が来るのかもしれない。

その可能性を内包することこそ、
いま、Fintechがここまで注目を集めている理由の一つ、なのかもしれない。

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