
ロボットアドバイザーは利用者の回答の結果、
ユーザーに適したETF(上場投資信託)の組み合わせが示される。
前記事にて紹介した確定拠出年金(DC)が「自分で決める」特色を持つのに対し、
ロボアドはまさに「すべてを決めてくれる」。
気持ちがいいほど正反対のポジションを持つ。
さて、投資の世界では、それが最も「リスクが低い」といわれている。
ロボアドはユーザーの投資意向が変わるなかで、
さまざまな意思決定や手続きを「丸投げ」できるのが魅力。
たとえば投資に興味があるひとりの人間のなかでも、
仕事や生活の状況で、「投資に多くの時間を割くことができる時期」と、
「評価益(評価損)を見るも、実際の売買にはなかなか手がつけられない時期」があるだろう。
その時にロボアドの動きを「ペースメーカー」に、
DCに積み立てる資金を「運用」するといい。
あまり手を付けられないタイミングではローコスト方向に、
将来的な受取額増加に向け、しっかり頭を働かせたいときは前のめりのアクティブ投資に。
一人の投資のなかでこれだけの意思決定が働くのは、
リスク分散の観点からもとても望ましい。
まさに、ロボアドを使った賢い資産運用の方法といえるだろう。
今後、大手の金融機関によるロボアドサービスへの新規参入も予定されている。
お気に入りのロボアドサービスを定め、かつDC型の運用に取り込むことで
「資産運用リテラシー」を上昇させていく。
金融機関や証券会社に資産を預け、「増えないかな」と羊を数えて
待つのもひとつの方法だが、「DC×ロボアド」は少し近未来的な匂いもするうえに、
ドキドキ感を持てるかもしれない。